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ゼロからはじめる平和学講座 〜そもそも論から国際紛争の解決まで〜
【呼びかけ】コスタリカ社会科学研究所
【ジャンル】平和学
昨今の国際情勢によって、にわかに注目を集める平和学と紛争解決学、そしてトランセンド法。平和学とは、文字通り平和を科学的に考える学問ですが、一般には馴染みが薄いかもしれません。そこで、(一社)コスタリカ社会科学研究所はこのたび、「平和学ってなに?」という方からピースワーカーを目指す方まで、幅広く一般を対象とした平和学講座を開設いたします。
そもそも平和ってなに?という初歩的な問いからはじめ、実際に紛争を解決する方法論を身につけるところまでの到達を目指すプログラムです。
◆講師:足立 力也 (一社)コスタリカ社会科学研究所代表理事
専攻は国際関係学、ラテンアメリカ哲学、平和学。軍隊をすてた国として有名なコスタリカに関する社会科学的研究を長年続けている。主著に「丸腰国家」(扶桑社新書)、「平和ってなんだろう」岩波ジュニア新書)など。
◆使用するテキスト
「平和ってなんだろう 『軍隊をすてた国』コスタリカから考える」
(足立力也、岩波ジュニア新書、2009年)
「平和的手段による紛争の転換【超越法】」
(ヨハン・ガルトゥング、平和文化、2000年)
その他、別途推薦図書は適宜お知らせします。
【実施要項】
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日程 |
4/11(月)第1講:自分の内にひそむ平和の力を探る 4/25(月)第2講:平和とは何か? 5/9(月)第3講:平和の反対って何? ~「暴力」を考える~ 5/23(月)第4講:ものごとの本質と価値観 ~Let’s テツガク!~ 6/6(月)第5講:自由と権利と平和 6/20(月)第6講:軍隊とは何か 7/4(月)第7講:平和と環境 7/18(月)第8講:「平和文化」と「暴力文化」 8/8(月)第9講:「平和経済」と「暴力経済」 8/22(月)第10 講:「平和ジャーナリズム」と「暴力ジャーナリズム」 9/5(月)第11 講:紛争解決ワークショップ(基礎編) 9/19(月)第12 講:紛争解決ワークショップ(応用編) ※内容は前後・変更することがあります。 |
参加費 | 12回通し30,000円/1回3,000円 ※サポーター割引あり | 時間 | 全回共通で20:00〜21:30 |
備考 | オンラインミーティングツールZoomを利用します。双方向のやり取りが発生するため、顔出しをお願いします。見逃し配信あります。 | 受講資格 | 特にありません。想定するレベルは中学一年生以上。 | 実施団体 |
コスタリカ社会科学研究所 |
問い合せ | コスタリカ社会科学研究所までお問い合わせください。 |
申込み | 「こちらより」 |
◆各講の予定している具体的な内容
第1講:自分の内にひそむ平和の力を探る
誰しも、暴力性と平和性を自分の内側に秘めています。第1講では、自分の心のうちを振り返り、掘り下げてみて、自分の中に平和の種がどこにどんな形であるかを確認してみます。それが、あなたの平和力のおおもとになるからです。
第2講:平和とは何か?
ひとくちに「平和」と言っても、その言葉を使う人や文脈で意味が全然違うことに気がついているでしょうか。ここでは、「平和」という言葉が表す概念の本質を、科学的に掘り下げていき、定義を試みます。
第3講:暴力とは何か?
平和を妨げるもの。平和の反対側に位置するもの。それを暴力とするなら、それは具体的にどんなもので、どんな力なのか?その本質を、科学的に考えてみます。
第4講:ものごとの本質と価値観
ここまで、「平和」と「暴力」の「本質」に迫ってきましたが、ところで「本質」ってなんでしょうか?実はその問いこそ、あらゆる物事を考える前にしておかなければならない作業です。ここでは一旦その作業、つまり哲学を簡単におさらいします。
第5講:自由と権利と平和
現代社会で考えられている「平和」という概念は、近代社会の発展とともに成長してきました。そのため、近代社会の礎である自由や人権などの概念とは切り離せません。ここでは、私たちの社会の基礎である自由と権利について、やはりそもそも論を考えます。
第6講:軍隊とは何か
特に日本においては、「軍隊」という言葉と概念はやっかいな存在です。自衛隊が軍隊かどうかということすら、共通意識がないのが現状です。そこで、ここでもそもそも論です。「軍隊」の本質とはなんなのか。それが分かれば、軍隊にまつわるさまざまな疑問が解けてきます。
第7講:平和と環境
21世紀においては、平和は環境問題と切り離して考えることができません。戦争は最大の環境破壊ですし、環境破壊によって人びとの平和は直接的に脅かされます。また、自然環境が豊かになることで人びとの平和も増進します。ここでは、環境という観点から平和にアプローチします。
第8講:平和文化と暴力文化
平和学の権威であるヨハン・ガルトゥング博士は、人びとや社会の「深層文化」に平和や暴力の傾向を見てとれると主張しました。これが分かれば、普段見過ごしている身の回りにある暴力性や平和性について、意識的に気づくことができるようになります。その深層文化とはどのようなものか、具体的に考えてみます。
第9講:平和経済と暴力経済
経済は人が社会生活を営む基盤です。そのため、本質的に平和の要素を含むと同時に、暴力性を伴うことも多くあります。どのような経済が平和をより増進し、どのような経済が暴力を生むのか、ここで整理します。
第10講:平和ジャーナリズムと暴力ジャーナリズム
日々の報道に私たちは大きく影響されます。暴力を増幅する報道もあれば、平和をつくる報道もあります。私たちはどのように報道に接すればより平和に近づけるのか、ここでは考えます。
第11講:紛争解決ワークショップ(基礎編)
平和学という学問領域の中に、紛争解決学という一分野があります。その中でも、ヨハン・ガルトゥング博士が考案した「トランセンド法」は、暴力的な争いの構図を平和構築の構図に転換するという画期的なものです。では、それがどうやったら実現できるのか。まずは理論から学んでいきます。
第12講:紛争解決ワークショップ(応用編)
第11講で学んだトランセンド法の基礎をもとに、実際に世の中で起こっている、もしくは自分自身が関わっている紛争を平和的に解決する手段を考えていきます。トランセンド法を使いこなせるようになれば、あなたもピースワーカーの仲間入りです。